令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ」修了のご報告

令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ」修了のご報告 トピックス
令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ」修了のご報告

IoT・データ解析・AIによるDX推進をテーマに開催

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2023年9月21日より3回にわたり開催した”令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ」”(主催:こまき新産業振興センター、共催:小牧市、小牧商工会議所機械金属工業部会)が、同10月4日に修了いたしました。

今回の記事では、製造業のためのDX推進、IoT・データ解析・AIによる変革などを目的に開催されたワークショップの概要、2日目に行われた小牧市内2事業者様の紹介などさせていただきます。

※”令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ”開催概要へのリンク

令和5年度「製造業のためのDX推進ワークショップ」
IoTやAなどIによるものづくりの環境変化や対策、課題克服はDX推進の障壁となっています。このワークショップではDX環境の理解と本質をとらえることをメインに、スマートファクトリー化のフレームワークを学びます。

製造業のためのDX推進ワークショップ開催の趣旨

IoTやAIに関する情報は多く出回っているものの、体系立った整理が成されず断片的な情報を受け取るに留まっており、多くの製造事業者では、IoTやAIによるものづくりの環境変化や対策を読み解けず、導入へ踏み出せない状況にあります。

この状況では、ITベンダー側からの有効な技術・知見の共有や提供もおぼつきません。

DXの本質をとらえスマートファクトリー化のフレームワークを学ぶ

今回のワークショップではこれらの克服を前提に、DX環境を理解した上で事例をベースにDXの本質をとらえ、スマートファクトリー化のフレームワークを学ぶことを主眼としています。

製造業のリーダー層の方々への気づきや動機づけをもたらし、若手・中堅の現場担当者の方々にはより実践的なDX化推進の知見を得る一つの機会となることを目的としました。

製造系コンサルタントの山崎隆氏を講師に招聘

今回の製造業のためのDX推進ワークショップでは、ワクコンサルティング株式会社のディレクターコンサルタントである山崎隆氏を講師に招聘いたしました。

製造業のためのDX推進ワークショップの講師 講師:山崎 隆 氏
ワクコンサルティング(株) ディレクターコンサルタント

東京都立大学工学部卒。
セイコーエプソン株式会社でインクジェットプリンタの基礎研究開発、日本アイ・ビー・エム株式会社で2.5”HDDに係る製品開発・事業企画などに従事。
国際ディスクドライブ協会理事、現オリンパス株式会社品質保証・事業企画(部長職)などを経て現在、公益財団法人横浜企業経営支援財団の技術アドバイザー、公益財団法人ソフトピアジャパン(岐阜県)のスマート経営アドバイザーなど務める。

DX推進ワークショップの日程と内容

DX推進ワークショップの講座内容は下記の通りです。

1日目:レクチャ/DX環境の理解とスマートファクトリー化のフレームワークを学ぶ

2日目:工場見学/小牧市内でDX推進する先進2企業様の工場見学

3日目:ディスカッション/参加企業同士の課題事例発表と意見交換

いずれも180分程度の時間枠で行われ、8事業所11名の方に参加いただきました。

続いて1日目から3日目までの内容を簡単にご説明いたします。

1日目:DX環境の理解とスマートファクトリー化のフレームワークを学ぶ

ワークショップの1日目は「DX環境の理解とスマートファクトリー化のフレームワークを学ぶ」をテーマに、山崎講師による質疑を交えた講義が行われています。

ワークショップに先立ち、共催者である小牧商工会議所機械金属工業部会の鈴木文勝会長(株式会社美鈴工業 代表取締役)による冒頭挨拶がありました。

小牧商工会議所機械金属工業部会の鈴木文勝会長による冒頭挨拶

小牧商工会議所機械金属工業部会の鈴木文勝会長による冒頭挨拶

鈴木部会長の挨拶に引き続いて参加者様の自己紹介があり、下記のような3ステージの小テーマの講義が行われています。

講義ステージ1:DXを取り巻く環境の理解

大局的にDXを捉え10年後のスマートファクトリーのロードマップについて、市場や商品、求められる技術レベルなどについて基礎的知識を吸収。DXを取り巻く環境の理解を深めるための概論的講義内容です。

講義ステージ2:スマートファクトリー化のためのフレームワーク

スマートファクトリー化に向けたアプローチにはじまり、製造現場での課題の抽出手法(KPI設定)を学ぶとともに、ゴール設定を行うためのフレームを学ぶ(KGI設定)など概論を中心に講義を行っています。

講義ステージ3:事例をもとにDXの本質を考える

事例(ユースケース)をもとにDXの本質を考えていくことをテーマに、ネットワークへの接続で変節した作業内容や、DXによる効率的なエコシステムの構築に成功したデジタルビジネスの事例など、動画に詳しい解説を加える形で紹介しています。


このように1日目のレクチャにおいては、DX化を推進するための基礎知識を学び複数の最新DX推進事例や最新事情を動画で紹介することで、参加者様からは分かりやすい、DXへの理解が深まったという声をいただいています。

2日目:小牧市内でDX化を推進する先進2企業様の工場見学

一週間後に行われた小牧市内先進2企業様の工場見学では、参加者様を2グループに分けて訪問。

それぞれの企業様各社のご担当者様から1時間強の時間枠において、ガイダンスが行われ工場見学、その後に質疑応答やディスカッションが行われるという形式でした。

訪問企業:株式会社名友産商様

株式会社名友産商様は、転造ねじの製造現場にモニタリングを主眼としてIoTを導入。

リアルタイムの行程管理を実現するとともに、生産性の向上と効率化につなげています。

訪問企業:株式会社名友産商様の工場見学の様子

名友産商様の工場見学の様子

こまき新産業振興センターの「こまき光モノ」Webページ内で、下記リンクより製造現場へのIoT導入について触れられていますので、ご覧ください。

ネジの転造加工で唯一無二の存在に | 株式会社名友産商
小牧市内の注目企業を紹介するこまき光モノの第一回。高強度と精密な仕上がりのネジ転造(塑性)加工に特化して唯一無二の企業を目指す名友産商をご紹介します。「ありがとう」の精神に基づく経営とものづくりにフォーカスしています。

訪問企業:栄和産業株式会社様

栄和産業株式会社様は手書きの日報のデジタル化をきっかけに、プラスティック成形部品の製造現場にIoTの仕組みを導入。

製造の効率化やコミュニケーション向上などの面で成果を上げています。

栄和産業様工場見学の様子

栄和産業様工場見学の様子

下記、こまき新産業振興センターのWebページのリンクより製造現場へのIoT導入のプロセス、概要をご覧いただけます。

IOTによるプラスティック部品の生産管理 | 栄和産業株式会社
このページでは、こまき新産業振興センターが行った市内企業様デジタル化支援の事例を、紹介しています。 第一回目は、IoTを取り入れてデジタル化を実現した栄和産業株式会社様。

2日目の工場見学においては、多くの参加者様から好評をいただきました。

2社様とも量産系の製造現場でしたが、少量・受注生産系企業の参加者様からも参考になる、あるいは自社の現場にも生かせるという声をいただいています。

この場を借り、製造現場をお見せいただいた株式会社名友産商様と栄和産業株式会社様に、改めてお礼を申し上げたく存じます。

3日目:参加企業同士の課題事例発表とディスカッション

3日目の参加企業様同士の課題事例発表とディスカッションは、2グループにわかれて行っています。

ワークショップ3日目グループディスカッション前講師によるガイダンスの様子

ワークショップ3日目グループディスカッション前の講師によるガイダンスの様子

途中からメンバーを入れ替え、ベテランの方から若手の方へ建設的なアドバイスや意見も聞かれるなど、終始活発にディスカッションが行われました。

最後には参加者様から他社の取り組みへの感想や今後のDX、デジタル化、ひいては製造現場の効率化に向けた取り組みへの抱負などの発表が行われ、これに対し講師からのコメント、アドバイスが送られました。


今回のDX推進ワークショップでは、従前の開催時に参加いただいた企業様を見学対象とさせていただいています。

今回のワークショップに参加いただいた中からも、先進2社様のようにDX化に取り組み生産性を一層向上させる企業様が生まれることを、強く願う次第です。

DX推進を目的としたワークショップを今後も継続開催

こまき新産業振興センターでは、今回開催したDX推進・IoTに関連するセミナー、ワークショップを今後も継続的に開催していく予定です。

DX推進、IoT導入などデジタル化に関する情報提供もメルマガ、訪問時に行っております。

併せて、このような内容のセミナー・講座を開催して欲しいというご意見・ご要望もいただければ幸いです。

お問い合わせ、ご要望ほかございましたら下記お電話もしくは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

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今後ともこまき新産業振興センターをよろしくお願いいたします。

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