令和5年度に小牧市が行った、中小企業デジタル化支援補助金で採択された市内事業者様の導入事例を紹介しています。
このページでは、メタバースを新卒採用に活用した近藤設備設計株式会社様の事例を紹介いたします。
近藤設備設計株式会社

近藤設備設計株式会社 社屋
近藤設備設計(小牧市大草地内、以下敬称略)はバイオマス発電、焼却炉をはじめとした熱エネルギー関連の総合プラントメーカーです。
採用活動のネックは会社の立地と規模感の伝えにくさ
近藤設備設計株式会社が採用活動において抱えていた課題のひとつは「地理的な制約」でした。
会社は駅から遠く応募者にとって移動が大変で、応募者から敬遠される一因になっていました。
【近藤設備設計の採用活動における課題】
(1)会社の立地
(2)規模感・魅力の伝え方
プラント業界の内容・規模感が伝えづらい
プラント製造業という業界の特性上、仕事内容や魅力を伝えるのが難しく、会社説明会や面接でのアプローチが効果的に行えない状況が続いていました。
完成品はお客様の敷地内にあり、機密情報などの問題もあるため実物を見ることができず、仕事の規模感を感じにくいという課題もありました。
メタバースを課題解決策として補助金を申請

メタバースを課題解決策として補助金を申請│近藤設備設計が手がけた焼却炉(Webサイトより)
そうした採用活動の課題を解決するため、同社はデジタル化支援補助金を活用してメタバース空間の作成を進めることになります。
3Dメタバースイベントに参加し、メタバースの存在と有用性を知るに至りました。
バーチャル空間で面談や会社説明会を行うことで、同社の採用課題の解決ができないかと考え、その実現に向けて調査を開始しました。
メタバース構築にはやはり多額の費用がかかるため、補助金の活用も併せて検討したところ対象に該当することが判明。デジタル化支援補助金の申請からプロジェクトをスタートさせました。
社内もベンダーもゼロからのスタート
デジタル化支援補助金の確認が降りて資金面の課題はクリアしたものの、メタバース空間の構築はゼロから始めなければなりません。
テンプレートも存在しないため、プロジェクトは手探り状態が続きました。
【メタバース構築プロジェクトの課題】
(1)社内もベンダー(業者)もはじめての試みであること
(2)イメージに合わせるための試行錯誤
今回のプロジェクトにおいては、社内の意見をまとめることや、イメージに合ったコンテンツの作成には多くの時間と労力が必要だったそうです。
またメタバースを使った採用活動そのものが初めての試みだったため、他社事例を参考にすることができず、全く新しいアプローチが求められました。
メタバース空間の完成~反応も増加
それでもなんとか作成を進め、限定的ではあるもののメタバース空間をオープン。社内外の反応は好意的で、学生からの応募も倍に。学生からは「初めて見た」といった驚きの声もいただけました。
当初の課題であった会社立地については、オンラインで学生との距離感を詰めることに成功しました。

メタバース空間の完成~反応も増加
現在は、 インターンシップに向けて、また会社説明会への導線となるようさらにコンテンツの作りこみを行っています。
ゆくゆくはショーケースのコンテンツや、オンラインイベント、社員同士のコミュニケーション空間としての活用など様々な企画を練っています。
【近藤設備設計株式会社 会社所在地】
本社・工場 小牧市大字大草字太良3374番地
東京営業所 東京都墨田区錦糸一丁目11番1号 ノイエヤマザキ4階
【代表者】
代表取締役 近藤久高
【事業内容】
- オーダーメイドの新規プラント製造事業
- 既存設備の改良事業
- メンテナンス事業
- 再生可能エネルギー事業
- バイオマス発電事業
→ 燃焼ガスの廃熱を利用して、廃棄物からエネルギーを生成 - 産業廃棄物焼却事業
→ 産業廃棄物を環境に影響のないように燃やすプラントの制作
【資本金】
6,000 万円
近藤設備設計様の事例紹介は、以上になります。
中小企業デジタル化支援補助金について
今回ご紹介した企業様が採択された補助金情報です。
<小牧市 中小企業デジタル化支援補助金>
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