1964年の創業以来、自動車用シートを製造し、中でも三菱ふそうトラック・バスなどの自動車用シート製造をメインに手掛ける丸菱工業。
世界170カ国で250万台生産された三菱パジェロも、全てのシートに丸菱工業製品が採用されていた。
半世紀以上をかけて培った高い技術力を基に2023年春、世のニーズに応えるポータブルクッションを開発し、クラウドファンディングサイト「Makuake」で目標金額の2000%売上を達成。新たな顧客層を取り込んでいる。
今回のこまき光モノでは、丸菱工業の新規事業に携わる企画部の担当者にインタビューを行っている。
自動車シートメーカーが作るBtoCの椅子とクッション
丸菱工業は車のシートなどを製造している自動車の部品メーカーで、主に三菱自動車さんにシートを納めさせていただき、現在も作り続けている会社です。
今期で60期を迎え、 現在の河村嘉希代表取締役社長は3代目になります。
私は2010年から、新規の事業部署となる企画部企画課に所属しています。
携帯型多用途クッションがMakuakeで2000%売上を達成
我々が開発した携帯型多用途クッション「パキュッとクッション」を、2023年4月末から5月末までクラウドファンディングサイト「Makuake」に掲載したところ、目標設定金額の100,000円に対して2,000,394円という、2000%の売上を達成することができました。
コンパクトで多機能に使える座り心地の良いクッション
この「パキュッとクッション」は、シーンや座り方に合わせて置き方を変えることができ、多様な座り心地をサポートします。
加えて手軽に持ち運べる2つの座面に、バラバラにならないようにマジックテープが付いた商品です。
丸菱工業が出展したMakuakeの「パキュッとクッション」のWebページ
Makuake|【自動車シート製造のプロが考案!】外出先でも座り心地が激変!ポータブル座布団|マクアケ少しだけ、私の情けない話を聞いてください。2022年2月、私は商談のため新規のお客様の会社に向かっていました。年度末が近いということもあり、何としても契約を取りたい!しかし、私の心は商談の方へ100%向いてくれません。実は、私は真っ直ぐ座っ...
3,960円という手頃な価格も好評で「Makuake」では、408人の方にご購入いただきました。
デスクワークや映画鑑賞、スポーツ観戦などのお供に、また車椅子の方にもご愛用いただいています。
リーマンショックを機に始まった新規事業プロジェクト
新規事業を行う目的で企画部が立ち上がるきっかけは、2008年に始まったリーマンショックでした。当時の取引先の事情も重なり、この時期は厳しかったですね。
いくらシートを作っても、客先が欲しいと言わなければ売れませんし、そもそも「シートを作って」と言われなければ買ってもらえない立場だったので。
社長の「もう一本の柱を」から企画部が編成される
リーマンショックの頃は、本当に仕事がないという状態。週休4日となり、やがて3日だけ出勤という状況にまで落ち込んだ時に、社長が「このままではいけない」と。
「客先に左右されないような商品を自社で開発して、それを販売するという、もう1本の柱を立てよう」と、2010年に企画部が編成されました。
異部署から集められた5人で新規事業をスタート
私はそれまで生産技術の部署にいて、車のシートを作るための効率的な製造ラインをつくっていました。他にも、当初の企画部のメンバーは、システム関係にいた上司や車のシートを設計する同僚など、異なる部署から集められた5人。
このメンバーで「新しい商品を開発していこう」と意気込んでいましたが、何を企画して何を開発するかのかが全く決まっていなかったので、色々な部署の機能を集めた人選だったようです。
「座る」を強みにクッションと椅子の開発に着手
何を作るかアイデアを出し合う中で、我々の一番の強みで、ノウハウをもっている部分は、やはり「座る」ことに関するものだろうと思いました。
そこで必然的に「シートの設計の中で培ったものを生かして、商品を開発しよう」と決まりました。
まずはクッションと椅子に着手しました。2年ほどかけて最初に開発したのが、2012年に発売された「仙骨サポート座布団」です。
早稲田大学の野呂影勇名誉教授と共同開発したもので、オフィスや家庭の椅子の上で使用し、骨盤の中心部にある「仙骨」を支えて、座っている時の正しい姿勢をサポートする商品です。実験検証は「岐阜県生活技術研究所」に協力を依頼しました。
一貫生産能力の土台を生かした商品開発
我々には縫製技術がありますし、部材も鉄などの硬いものから柔らかいものまで、一貫生産できる土台があります。プレスや溶接、組み立て、出荷能力も揃っています。
それらを結集し、培った素地を生かした商品開発ができました。今も通信販売カタログに掲載していただいており、発売以来好評です。
左下にある丸い座布団「仙骨サポート座布団」(12,361円税込)は、湿度低下と保温効果のある生地を使用した、年中使えるリバーシブルタイプ。
中央のオレンジ色が「パキュッとクッション」(3,960円税込)。
近隣他社との共同開発製品の子ども向け「CAGAC」
大人の姿勢用に座布団を作ったので、次は子ども用をと考えた時に「学校の椅子に置けるクッションはどうか」とひらめきました。
そこで近所で家具の製造や卸をしている児童用椅子メーカーに飛び込み「一緒に開発しませんか?」と話したところ、快く共同開発をしていただけることに。
そして生まれたのが、子供の成長に伴い最適な大きさが選ぶことができ、体圧分散性に優れたクッション「CAGAC」です。これを使うと、学校や家庭で正しい姿勢を保ちやすくなるんです。
健康・福祉関連の展示会から介護椅子の開発へ
福祉、介護用の製品ということで、「岐阜県生活技術研究所」と共同開発をすることに。
まずは社員の中から年齢や性別、体格の異なる40名ピックアップして、3段階の背もたれの角度で様々なお尻の形を3Dで測定してデータを取りました。
3D測定データを元に200名の被験者と官能評価
このデータを元に、ベースの形状を作り、次は一般の方200名に座り心地を試していただき、「どこか違和感がありますか?」などとアンケート形式で官能評価をしてもらいました。
それにより、やさしいフィット感で姿勢をサポートする立体形状の座面が決まりました。そして、その座面を飛騨高山へ持ち込んで木部を制作しました。
「いい椅子」のため100件のデータをとるよう社長から指示
こうして良い座面はできたものの、我々はこれまで車のシートしか作ってこなかったので、福祉や介護の観点からの「いい椅子」は分かりませんでした。
すると、社長から「介護施設を回って、100件のデータをとってきなさい」と指示されれました。
そこで、特別養護老人ホームや病院などを回り、介護をする立場の人達が何を求めているかや既存の椅子の問題点や要望を聞いたりして調査しました。
3か月かけて70件の施設を回るも・・
3か月かけて70件を回ると、すでに「こういう椅子を作ればいい」というのがわかってきました。
そこで私が社長に 「これだけ回ってニーズが掴めたので、実製品の制作に入らせてください」と話すと、社長が「いや、私は100件のデータと言ったはずだ」と、OKしてくれなかったんです。
課内に持ち帰って話し合うと、「これまでは介護する側の意見を中心に聞いていたけど、介護される側の話を聞いてないよね」という意見が出ていました。なるほど、と。
それからの30件は、ケアマネージャーさんをはじめ、より利用者さんに近いユーザさんから意見を聞き取りました。
100件のデータから修正を経てでき上がった「スポっとチェア」
こうして100件のデータが集まり、修正を経てでき上がったのが「スポッとチェア」です。
これは体圧分散性がよく、座面を前後3段階にスライドさせることによって座り姿勢を簡単に変えることが可能です。
日常の「座る」という動作を快適にして高齢者の姿勢保持をサポートする介護チェアができました。
「スポッとチェア」(71,500円税込)には、高級感ある張地もある。小柄な人には、段階の座面高さの調整も可能。
コテンパンも覚悟で2014年の国際福祉機器展に出展
商品化する前の2014年、東京ビッグサイトで行われた「国際福祉機器展」に、この椅子の初号機を出品しました。
初めて作った福祉関連商品だったので、「きっと福祉のプロの方々にコテンパンに言われるだろうけど、展示会の3日間を耐えて、そこで言われた意見を盛り込んで商品化しよう」という意気込みでした。
ところが評判は上々で、嬉しい誤算となります。そんな中で、1日目に専門的な意見をいくつか言って帰っていった、他とは違う感じの人がいたんです(笑)。
「意見されるのは当たり前だから、受け止めよう」と思っていたら、3日目にその人が今度は10名くらいの人を連れて来られました。
そして「みんな、すごくいいからこの椅子に座ってみなさい」と、連れている方を座らせたんです。
展示会の反響に自信を持ち「スポっとチェア」を本格リリース
すると座ってみた人たちが絶賛し、「早く本格的に商品化してほしい」とか、「今回の展示会で一番いいのでは?」などと言ってくださいました。
よく聞くとその専門的な方は、高齢者や障がい者の福祉のために設立された福祉用具などを作る団体の上層部の方で、その後もご縁が繋がりました。
この時の意見に自信を持ち、「スポッとチェア」を本格的に商品化して販売を開始。
展示会出展で販路を広げ、着想を得る
開発した商品には自信がありましたが、自分たちで販路を切り開くのは初めてでした。
私達のこれまでの販路というと、客先からデザインや仕様をいただき、それに合わせて設計・生産をしている、下請けの位置付けでしたから。
「これからは自分たちで商品を開発し、売らなければならない」というのは大きな変化でした。
そこで取り組んだのは、展示会への出展です。卸や小売の業者さんに商品をアピールして取り扱っていただき、さらにそこから色々な人と繋がって販路を広げていきました。
展示会も、東京だけでなく大阪や福岡、名古屋にも出展して反響が良く、どんどん広がっていったので、展示会出展が販路拡大につながることを実感しました。以来、毎年出展を続けています。
ユーザーの声を開発に反映して健康用品がヒット
我々が展示会を大切にしているのは、新しい商品の告知の意味ももちろんありますが「なんでこうなっているの?」や「こんなのはないの?」など、消費者の方から直接ご意見をいただける貴重な機会だからです。
そこを汲み取って、商品化に生かしています。
高価なチェアの座面だけとの要望から手軽なクッションを着想
実は「スポッとチェア」を出した時、「自分には6万5000円の椅子は買えない」という声もあったんです。介護施設などで購入していただくことはできても、一般家庭には高価だと。
そして、「椅子は買えないけれど、この座面が気に入ったから座面だけちょうだい!」と言われたことに着想を得て、一般のお客さん向けの「スポッとクッション」(12,100円)という商品が生まれました。
これはテレビショッピング番組「QVC」でご紹介いただいて以来、定期的にオンエアされました。評判がよく、長く売れ続けている商品です。
その次は、「車椅子に乗せられるクッションはないの?」と言われるように。そこで、車椅子に合う形の「スポッとクッションWS」(16,500円)を作るなど、お客さんの声を聞いて吸い上げながら、商品を開発しています。
お客様の声から誕生した「パキュッとクッション」
「Makuake」で好評だった「パキュッとクッション」もお客さんの声で誕生しました。
3年ほど前の「国際福祉機器展」で、奥さんが車椅子に乗っていて旦那さんが車椅子を押している、40代くらいの夫婦がおみえになったんです。
ふと、車椅子の奥さんの足元見たら、 膝を紐で縛っていたので、「どうしました?」と聞いてみました。すると、「私は昔から足の力が弱く、車椅子に乗っているとひざが開いてしまうので、恥ずかしいから縛っているんです」とおっしゃいます。
そこで「では、どんな商品が欲しいですか」と聞くと「こんなサイズでこんな角度のクッションを挟むと、足が閉じるんですけどね」というようなことを話されました。
社内や展示会の声からフィードバック
そこで後日、私はその形の簡単なクッションを作って、奥さんに送って差し上げたんです。うちの会社で全部できるので、クッションをカットしてカバーをつけて。
そうしたら3週間後くらいにその奥さんから電話があり、 「これはすごくいいから、商品化した方がいい!」と言っていただきました。車椅子の仲間内でも評判がいいと。
当時は車椅子用として開発しようかと考えていたのですが、一般の方でも置き方を変えると座り心地が変わることに気が付きました。
そこで、椅子に座る人の体圧を分散させて楽にし、さらに車椅子に乗る人の膝が閉じられるような多用途のクッションをということで、「パキュッとクッション」が生まれました。車椅子の奥さんも、後日すごく喜んでくださいましたよ。
クラウドファンディングの成功も展示会でのご縁から
ちなみに、クラウドファンディングサイトを活用する案は、先進的な社長の発案でしたが、「ページを作るのでMakuakeに掲載しませんか?」と勧めてくれたのは、この展示会に来ていたウェブサイト制作会社の人で、さまざまなご縁がありました。
開発した商品が社内外の円滑化のきっかけに
開発した商品の数が増え、ヒットして世の役に立つにつれて、社内の認知度も上がり、社員の視線や意識も変わってきたように思います。
我々は年に2回、福利厚生の一環で商品を特別価格にて社内販売します。お盆と年末年始の前後1週間ほど、社員食堂に新商品を並べ、お昼を食べに来た人に内容を説明します。
そうすると嬉しいことに、よく売れていくんですよね。「うちの母親にいいな」とか、「自分用に」と買っていく人もいます。中には、「おばあちゃんの体調が悪いからプレゼントに」と介護用の椅子を買ってくれた人もいます。
社員ならではの忌憚ない意見やアイデアも
また、実際に使ってみた感想だけでなく、「うちの部署にはあの設備があるから、次はこんなものを作っては」と、社員ならではの忌憚のない意見やアイデアをくれる人もいます。
企画部の存在が、異なる部署の交流にも一役買っているのかもしれません。10年以上取り組んできて、売り上げも少しずつ上がってきました。今は「面白いことをやっている部署だよね」と、社内でも少しだけ認められてきたと感じています。
取引のないメーカーや福祉関係者からの反響も励みに
これからは会社の本体にもいい影響を与えていきたいというのが、我々の夢です。今では既存の取引先だけではなく、取引のない他の自動車メーカーの福祉関係の方や異業種の方が、私たちの商品を見に来られることもあるんです。
その方々がクッションに座り「いいね、おもしろいね」と言ってくれて、励みになっています。うちのクッションを顧客へのプレゼントやサービスの一つにと考えていただけているようです。
そんな話も増えてきたので、そこからどんどん本業にも繋がっていけばいいなと思っています。
多くの人と関わりながら、新事業も進行中
今の企画部はメンバーチェンジし、私を含む3人という少人数で取り組んでいます。ありがたいと思っていることは、商品に最初から最後まで関わらせてもらえること。
車のシート関係の各部署は、営業、設計、製造、検査と全て分業ですが、企画部であれば、モノを開発して、各部署とやりとりして商品を改良し、完成させて販売するところまで自分たちが関わります。
リリースした製品が営業面のツールに
「スポッとクッション」などの商品は、今ではうちの看板の一つにもなっています。例えば営業も「自社でこのスポッとクッションを作っているので、コラボして何かやりませんか?」などと、仕事のツールとして活用してくれているようです。
これまでは丸菱工業の名前が消費者の前に出ることはなかったので、自社ブランドができて会社名が前面に出るのが新鮮です。
おそらくこの事業を始める前は、丸菱工業といっても何の会社かわからなかったと思いますが、今は「いろいろ作っている会社なんだな」と。
福祉機器展で『marubishi』の浸透を実感
すごく嬉しかったのが、先日の「国際福祉機器展」で、「この『marubishi』のタグ、どこかで見たことがあるよ」と言ってくれたお客さんがいたんです。そうやって少しずつ広がって、世間に浸透しているのかなと思います。
おかげさまで、小牧市のふるさと納税の返礼品としても全商品を展開していますから、「小牧市にある車のシートとクッション屋さんだね」と思っていただけたら嬉しいですね。
B to Cもできる会社であることを若手社員に示す
各部署から集められて、本当に半信半疑でスタートしたので、今の自分たちの姿を企画部発足時には想像もできませんでした。
でも今は、1つの「流れ」のようなものができたのかなと思っています。丸菱工業には、今はまだ大きくないけれどもう一つの柱があって、自社でモノを企画・開発してユーザーの方に直接届けることができるんだと。
自社で一から新しいモノを作ることも、BtoCもできる会社なんだよと、若手にもスタイルを示すことができます。「企画部に入りたい」という若手社員も出てくるかもしれませんね。
中国進出も見据え上海出身者をネットショップ担当に
販路に関しては、「やはり自分たちで自由に販売できるショップが欲しいな」と思い、昨年からは「楽天ショップ」でも販売しています。全ラインナップに加えて、表立って卸したりしていない商品も購入していただけます。
ネット販売があるのはやはり強みになりましたが、やはり座ったり触ったりしないと良さが伝わりづらい商品なので、そこをどうするかも検討しています。
丸菱工業の「楽天ショップ」の担当は、中国の上海から来た女性社員です。ショップのページ構成や、カタログのデザインも担当してくれています。
左が、現在3人いる企画部のメンバーの1人、上海出身の曲さん(27歳)。可愛いプリントのデザインと「楽天ショップ」の構成やデザインを担当。
「稲垣課長は自分が持つ日本の上司のイメージを覆したほど、フラットで優しい人です」と曲さん。
本当は我々も、福祉関係の商品で中国進出しようと考えていて、4年前に入社してもらったんですが、コロナ禍になってしまって。
でも、中国の展示会を視察に行ったので、これからチャレンジしようというところです。
一点ものも自社完結できる昇華転写プリント事業に注力
新商品についても動いています。会社として進めていきたいのが、昇華転写プリントの事業ですね。
普通、生地などにプリントする場合は、まず型を作って、何千枚とロットが必要で…というケースが多い中、うちの会社に導入した機械は「1枚から印刷できる」というものです。だから、印刷をかけて裁断して縫製して商品化するまで、自社で完結できます。
熱を使って生地に転写するので、プリントした生地は洗濯も可能で、お客さんの一点ものを作ることも簡単になります。会社として、この新事業を進めて行こうと思っています。
先日も依頼を受けて、大阪府太子町のコミュニティバス「たいしのってこバス」のカバーに、ふるさと納税のキャラクターをプリントしました。
また、東京都と京都府にある「A-PITオートバックス」さんに入っている店舗でも、うちの商品を取り扱っていただいています。
往年のクラシックカー柄の「スポッとクッション」や、フランス、イタリア、イギリス国旗柄のシートベルトカバーなど考案したところ、よく売れていて、海外からのお客さんのお土産にも好評だそうです。
これからも、「他とは違う個性があり、安心・安全な本物が欲しい」という人に、うちの商品を届けたいですね。
他部署や他社とのコラボレーションでいいものを
1万円以上するクッションは高価にも思えますが、毎年参加する展示会で、過去に販売した商品へのクレームは一つもありません。
車のシートを作っているだけに、品質と耐久性には自信がありますから「もう4年も使っている」などと嬉しいご報告をいただいています。
先日びっくりしたのが、「8年前に買ったクッションをまだ使っています」と、初期モデルを購入された方からお礼を言われたこと。こうしてまた、クチコミで評判が広がるのはありがたいですね。
ただ、3人だけのアイデアでは、やはり限界があると思います。社内の他部署も他社さんもどんどん巻き込んで、コラボレーションするなり、いいものを生み出していけるといいなと思います。
ひらめきや意見をギブアンドテイクで形に
企画部に移ってマーケティングにも携わるようになり、自分自身が変わったと思うところは「やっぱり、人なんだな」ということです。お客さんや取引先、もちろん社内の人も含めて、人との繋がりでここまで来られたので。
実は現場にいた頃は、売り上げや生産性も、全部数字で見ていたんです。「コストを考えると、時間内にこれだけやり切らないと」とか、「この人は手が早いから、この時間でできそうだな」というように。
でも今は、人と人だなと。まず自分たちが「この人と仕事がしたい」と思うかどうかが大事。また逆に相手が私たちと「一緒に仕事がしたい」と思わせるような振る舞いができるようにと、心掛けています。
そうすれば、結果は後からついてくるものです。
私たちはたくさんの人から、ひらめきやご意見など多くのものをもらっています。だからギブアンドテイクの一環で、これからも誰かのお困りごとを解決するようなものを形にして、世に出していきたいと考えています。
【丸菱工業株式会社 会社所在地】
小牧市本庄1251−3
【コーポレートサイトURL】
【代表者】
代表取締役社長 河村嘉希
【事業内容】
・自動車用シート製造
・自動車内装品製造
・健康 福祉関連椅子・クッションの製造販売
【資本金】
9,000 万円
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